うす味で育ったひと

かっこつけずに話します。

シリアの家族

小松由佳さんのシリアの家族読んだ。

とてもいい本だった。丁寧に大事に大事に書いた本なのだということが伝わってきた。

そして、言葉の端々に著者である小松さんの品性が光る作品だった。

 

超個人的な見解なのだけど、いい本って表紙の写真がとてもいいのだ。

読了後に、この本読んでよかったなと思う本はたいてい表紙を見た瞬間に、これはいい本だ、自分好みだ、というのが分かる。

 

高野秀行さんの『イラク水滸伝』、角幡唯介さんの『極夜行』『裸の大地』シリーズ

いまパッと思い浮かぶわたしの大好きな作品は、読む前に表紙を見て「いい表紙だな」と思い、読んだ後に表紙の写真をしみじみと眺め「いい本だったなあ」と思う。

 

シリアの家族も、読み終わったあとに表紙の写真を眺めながらとても温かい気持ちになった。

いい本読んだなあ。

 

― 全ての文化は、数えきれないほどの人間の人生と、時間の蓄積によってかたちづくられた知恵の結晶であるはずだ。だからこそ、ある特定の価値観を自分の文化から捉え、非難したり責めることはすまい。 ―

小松由佳『シリアの家族』

 

異文化間だけでなく、個人のかかわりの中でも言えることだなあと思った。